ドイツへ修行に行ってきますPart7

ひよこてんぷらです。

 

いよいよ今日からハノーファーでの滞在記に移ります。3日分を書きました。

 

~ 2023年2月13日(月) ~

 

おはようございます。ついに今日はハノーファーでの研究集会初日。そして同時に自分の講演日でもあります。

 

かなり緊張していますが、とりあえず起きて着替えて朝食に向かいます。なお今回のホテルは朝食付きのプランということで、朝の時間帯にロビー近くの場所にいけばバイキング形式の朝食がとれます。

 

ちなみに昨日の夜ですが、睡眠時間自体はそれなりに確保しました。しかしいろいろ変な夢を何度か見た気がします。そして途中で2回くらい目を覚ましました。確か夢のうちの1つは寝坊してハノーファーに行けなくなる夢だった気がします。これはまずい。

 

まあでもとりあえず起きれたのでこれは合格。朝食がバイキング形式だったのはその時知りまして、これも一安心。というのは、少食の自分でもちゃんと量を調節して食べられるからです。実際そこで選んだのはパン1つとハム&チーズ。そしてヨーグルトも後で食べました。他の方はパンを2つ以上食べていたので、やはり少なめということになります。まあでもこれが自分のスタイル。

 

そして朝食が終わるとほどなくして移動。多くの参加者が同じホテルに泊まっているので、移動に関してはそこまで焦る必要はありません。とりあえずホテルのロビーに集まって待機すれば大丈夫。なおホテルからハノーファー大学へは15分程度歩けば着く感じです。

 

そしてハノーファー大学に到着。ハノーファー大学はかなり広く、どこでキャンパスに入ったか分かりませんでした。メインの建物も非常に大きく、まるで城のようです。写真をお見せしたいですが、この時自分は講演前で緊張していたので何も写真を撮っていません。まあでもまだ時間はありますから焦らずゆっくりですね。

 

大学に行く前からパーダーボルン大学は特殊で駐車場が広いと聞いていましたが、まさにその通りで、ハノーファー大学はまた全然印象が違います。これと比べると確かにパーダーボルン大学が小さいというのも納得です。そしてハノーファー大学では近くに路面電車が走っており、アクセスも便利です。

 

さて早速大学構内へ入って今回の会場へ向かいます。これも写真を撮っておくべきでしたね。次の機会に撮りましょう。そして迷路のように移動してようやく会場へ到着。会場は普通の教室なのでそこまで広いわけではありません。

 

そして到着時間が研究集会の開始より少し早かったので、まずは現地の研究者の方にご挨拶。今回持って来たお土産を渡します。ここでも例の"gift"の話をしましたが、まあまあウケました。よかった。そして参加者全員分のボールペン、方眼紙、名札が用意されていたので、ありがたくいただきます。その際に「こんな貴重なハノーファー大学の方眼紙、自分にはもったいなくて使えない!思い出に取っておかないと!」と近くの参加者の修士学生に言ったら、彼から「いや、この方眼紙に今回の研究集会のことを書き残した方がより素敵な思い出になるんじゃない?」と大変すばらしいコメントをもらいました。とっさにこの返事が出てきたのはなかなか感動しました。

 

さてほどなくして集会が始まります。初めの主催者の方の挨拶、そして講演とそれぞれ現地の研究者の方のスピーチが続きました。いやはや皆さん本当に冗談が好きだなあとすごい思いました。挨拶でも講演でもそれぞれひと笑いもふた笑いも取っていて、少し緊張はほぐれました。

 

そしてあっという間に午前の部は終了し、その後はお昼です。お昼は大学の学食を使います。学食もかなり広くてすごかったです。なお近くの修士学生に「すごいでかい学食だけど人もいっぱいで混んでるね」と言ったら「いや、今は講義期間じゃないからまだマシな方でしょ」と返事をされました。確かにそうだなとは思いましたが、逆に考えると今日は講義期間じゃないのにこんなに混んでいるのか……と思いました。やはり皆さんサークル活動などで大学に来るのでしょうかね。とにかく活気があふれていました。

 

なお、お昼はきのこパスタです。この時は写真を撮っています。

研究集会1日目: お昼の学食

うまかったです。きのこがまるで肉のようにジューシーで、ボリュームたっぷり。しかし残念ながら量が多かったので残してしまいました。さすがに学食の持ち帰りは無理ですかね。なお、ここで現金は使えないということですが、クレジットカードなら払えるということでした。しかしその際に値段がいくらかを確認し忘れましたね。これは翌日以降にチェックです。

 

なおドイツでは、当然のように全員が全員分の食事を用意し終わるまで待機しています。つまり先に学食に入って料理を受け取って自分の席に座っても、他の人が同じように料理を自分の席に運び終わるまでは食事せず待機しているというわけです。初めはこれは単に今回の研究集会がスペシャルだからかと思っていましたが、どうやらドイツの文化の1つのようです。我々の場合だったら先に他の人の料理が運ばれてくると、「冷めないうちに先にどうぞ」と言って大体は来た順に食事するのを促します。しかしドイツではそうではないんですね。勉強になります。

 

さてお昼が終わると自分の講演です。うわー緊張するなあ。もちろん研究集会の雰囲気はすごくカジュアルな感じで皆さん和気あいあいとしているのですが、やっぱり英語で講演してかつ板書でやるのはなかなかハードワークです。しかし冒頭のドイツ語の挨拶を頑張って覚えたので、つかみはそこまで悪くなかったかな。あと以前時間が足りないからと一部板書箇所を削ったと書きましたが、結局当日はだいぶ早口になり時間が少し余ったので、最後まで当初の予定通りの板書でやりました。原稿があまりきっちり覚えられなかったのでところどころ変なしゃべり方にはなってしまいましたが、とにかく終了してよかったです。なお自分の講演の終了時にガッツポーズをしたら皆さんから笑われました。いやいやこれは嬉しいですよ。これで安心して皆さんの話を聞けますからね。

 

その後はコーヒーブレイクやディスカッションタイムを楽しみながら、他の方の講演を聞き無事に1日目が終了です。お疲れさまでした。なおこの後は夕食もみんなでどうかということで、参加することにしました。今日の研究集会と夕食の開始時間には少し時間が空いているので、まずはホテルに戻ります。

 

ちなみに自分は使用教室の後片付けを少し手伝っていたのですが、そうしているうちに参加者の多くが先にホテルに向かって帰ってしまっていました。最後に残っていたのは自分と主催者のうち2人です。自分はずっとみんなについてきていたので帰り方が分かりません。そこで主催者の2人について行って帰ることに。しかし彼らはその後大学のオフィスに戻って作業を続けるということで、迷路のような大学の建物からは出れましたがその後のホテルへのルートが分かりません。ラッキーなことに参加者の韓国人の方2人が歩いているのが見えたので、急いでついていき一緒にホテルに向かうことに。ちょうどお話しできる機会にもなったので良かったです。

 

ここで大学の建物を撮り忘れていたことに気付き、写真をパシャリ。

ハノーファー大学の城のような建物

本当にこれは城みたいですよね。以前パーダーボルン大学の様子も見せましたが全然雰囲気が違います。一度の留学で2種類もの大学に行けるというラッキーな体験をしました。大学間の比較もできてより楽しめました。

 

そしてホテル近くまで来たら戻る前に飲み物を買うことにしました。パーダーボルンからも1本は持っては来たのですが、少しこれだと心もとないということで、新しく大きいのを購入。なお買ったのは小さめのスーパー。レジは1つしかなく、ベルトコンベアもないです。店員さんはけっこうそっけなくて、自分を見るや否や"Fee"とだけ言ってきました。流石にこれだけだと一瞬分からなくて混乱しましたが、「ああお金のことか」とお金を出しておつりをもらい終了。その後の挨拶もなくすぐに次の客の対応に移りました。というかレシートすら渡されなかったので自分の会計が終わったのかすら分かりませんでした。

 

おそらく自分が飲み物1つだけを買ったからこうなったんでしょうね。普通それなりの量を買えばバーコードスキャンなり手計算なりで合計金額を算出して表示するわけですが、自分の場合は飲み物1つで計算の必要もなかったので、いきなり"Fee"でした。しかも自分が飲み物を置いた瞬間です。せめてバーコードスキャン後の場所に飲み物を移動してくれれば会計ステップだなと分かったのですが、いきなりだったので困惑しました。まあでも確かに後ろにそれなりの客が並んでいたので少し対応に忙しかったのかもしれません。とはいえめっちゃドライでした。

 

あと1つ理不尽な体験をしたので書きましょう。会計の際にレジの列に並んだわけですが、並ぶとすぐに少女からドイツ語で何か言われます。しかし分からないので"Sorry, what?"と聞き返すも、やっぱり何を言っているか分からない。すると自分の列の前の方が英語でいろいろ説明してくれます。初めは何か自分の会計に問題があるのかと思って「カゴに商品を入れないと会計できない?」「現金でしか会計できない?」などといろいろ確認しますが、全部違うようでした。最終的には「少女が先に並んでいたのに自分が列を抜かした」ということだったようです。"Oh, sorry"と順番を譲ります。

 

しかし実際は、確かに自分が並んだ場所の隣のダンボールに何か荷物(=少女の買うもの)は置いてあったんですが、肝心の少女は列を離れて後ろにいたんですよね。それで自分がレジの列の後ろにつくと「そこ自分が並んでたからどいて」と言うわけです。ちょっと理不尽じゃないですかね?会計するべき本人がいないのに、そこの場所はキープしてたってこと?それに加えてもしそういうシチュエーションになったとしても、後ろに並んでいる人からも援護射撃されたのはあまりいい気分ではないです。なんか当然のように「自分が誤った行動を取った」という風に両者から認識されたのが一番納得が行かないですね……これは自分が100%悪かったんでしょうか?うーん。

 

まあこんな話を続けるのもアレですし、ホテルに戻りましょう。なお買った飲み物はグァバジュース(3.99ユーロ=558.6円)です。こんな感じ。

でかいグァバジュース

とりあえずでかいのを1本買っておけばいいだろと買ったのはいいですが、これは2Lだそうです。なので冷静に計算すると500mL換算で140円。意外にもそこまで安くなかったな……大きいのはそれだけ割安だろうと思っていましたが、Kauflandの飲み物の方がもっといいですね。

 

さて買った後はひたすら今日あった刺激的な出来事をガリガリとブログにまとめ、ほどなくして再び外出です。夕食のための待ち合わせ場所に向かいます。

 

そして夕食。今回はカレーヴルストにチャレンジです。ご存じかと思いますが、ドイツ語でヴルスト(Wurst)とはソーセージのことを指します。

研究集会1日目: おいしそうなカレーヴルスト

今回も山盛りポテト。やはりうまい。そしてヴルスト!うまっ!しかしカレーもしっかり効いているので、ぜひこれは日本のお米と一緒に食べたい!そしたらスペシャルヴルスト乗せのカレーライスが完成です。なおお察しの通り、やっぱり食べきれない。またまた持ち帰りを依頼しますが、今回も成功です。すばらしい。やっぱり"Herzlichen Dank"です。そして店員さんはニコニコ笑ってくれます。楽しい。ちなみに値段がいくらだったかは覚えていません。今日は自分が発表日だったからということで奢ってもらったからです。ありがとうございました。

 

もちろん夕食中もたくさんの現地の研究者と話しました。しかしもちろん(?)話題は数学ではなく雑談です。主にドイツの文化を聞いたりドイツ語でのフレーズを聞いたり逆に日本語を教えたり。特にうれしかったのがたくさんの現地の研究者の方から「君の講演の冒頭フレーズは最高だった。もしかしてドイツ語話者なのか?」というようなことを言ってもらえたことです。渡航前から準備して臨んだ甲斐があった。ここで覚えた挨拶と似たようなフレーズも役に立つので、それを使ってちょっとドイツ語の挨拶を言うとみんなにっこりしてくれます。なんかこう、なろう系の主人公になった気分ですね。

 

それから持ち帰り料理についてですが、昨日の場合は紙パックのような容器に入れてくれたのに対し、今回はもっとちゃんとした容器に入れてもらいました。

研究集会1日目: 貸し出し容器に入ったカレーヴルスト

持ち帰ったカレーヴルストはあまりおいしそうに見えませんね……いやでもおいしいですよ!ちょっと見た目が誤解を与えるだけで!さて話を戻して持ち帰り用の容器についてですが、やはり環境意識の強いドイツでは可能な限り容器も使い捨てでないものにしたいというわけですね。つまりこの容器は「貸し出し」であって、後で再び返却する必要があります。

 

ではどうやって返却するか?このシステムを詳しく説明しましょう。まず料理を持ち帰りたい人は事前にアプリをインストールします。今回の対象者は自分でしたが、運のいいことに現地の修士学生の方がこのアプリをインストールしていたので、彼にお願いしました。またも"Herzlichen Dank!"です。そしてそのアプリを使って貸し出し容器のバーコードをスキャン。すると画面が遷移するので完了後の画面を店員さんに表示して完了。この際に、アプリから連携しているカードでいくらかお金を引き落とされます。さらに携帯のGPSを店側が追えるようになっているわけです。

 

では食べ終わった容器はどうするか?再びお店に向かい返却します。そうして店側が返却を確認すると事前に払ったお金が本人のもとにそのまま戻ってくるというわけです。つまり以前のペットボトルのシステムと同じようなものです。ということで、良いドイツ文化を学ぶとともに料理まで持ち帰れました。

 

ホテルに帰ってからは先ほどのグァバジュースにトライ。まず大変だったのはフタを開けることです。フタが固い。しかも開けた後もアルミのフタがついていて、これも剥がすのが難しい。無事に剥がした後、早速飲んでみます。味はまあまあかなー。でもあまり好きではないかもな。思った以上にドロッとしています。なのでなんというか、喉が渇いて喉を潤すのに向いている感じではなさそうです。イメージとしてはラッシーの類でしょうか。本当に水とヨーグルトを足して2で割ったような喉越しです。日本でもグァバジュースを飲んだことがあったのでそのイメージでいましたが、甘さのイメージは同じでもドロッとさが段違いですね。

 

さて少し遅くなってしまいましたが、今日はもう寝ましょう。明日も頑張ります。

 

~ 2023年2月14日(火) ~

 

おはようございます。今日は昨日より少しだけ遅く起きることにしました。昨日寝るのが少しだけ遅くなってしまいましたからね。

 

起きたら着替えて朝食です。そういえば朝食バイキングの様子を撮っていなかったので、パシャリと撮ります。

ホテルの朝食バイキングの様子

こんな感じで並べられているものを自分で好きなように取っていきます。メインはパンまたはシリアル。ハムとチーズはそれぞれ3種類ずつありますね。飲み物はジュースと牛乳が写っていますが、コーヒーと紅茶も選べます。

 

そして今日も会場の大学へ歩いて移動。今日は昨日と違って楽しい気持ちです。もちろん自分の講演が終わったからですね。そして天気も晴れ。昨日もそこまで悪い天気ではなかったのですが、今日の方が景色もいいです。ということですかさず撮影タイム。ハノーファーの中心部の様子をお届けしましょう。

ハノーファー中心部の街並み

そして次は大学構内です。以前メインのお城のような建物だけを載せましたが、今日はたくさん撮っています。これは来る間や帰る間に撮った写真たちです。

ハノーファー大学構内の様子

さて今日の講演は純粋な参加者として楽しみました。その後もコーヒーブレイクで雑談をしたり、あるいは少し真面目な数学の議論をしたりもしました。もしかしたら海外の研究者との共同研究も始まるかもしれませんね。そして今日は少し早めに終了です。確か16:00くらいにはホテルに戻っていたような気がします。というのは、今日は主催者のうちの現地の2人は大学で別の用事を済ませなければならなかったからです。

 

なお途中の昼食はやはり学食。今回は巨大なじゃがいもです。

研究集会2日目: お昼の学食

これは自分の中ではそこそこ健闘しまして、全体の8割くらいは食べられたんじゃないかな。おいしいのはもちろんですが、やっぱり多いです。以前も書きましたが、じゃがいもはやっぱりホクホクでうまっ。なお今回は会計時にレシートをもらえたので、値段を確認します。すると7.1ユーロ(=994円)です。いやあ学食で1,000円レベルってけっこうリッチだなぁ。メインディッシュは何種類かあるうちの1つを選ぶのですが、たぶんどれもこれくらいの価格帯だと思います。自分がパーダーボルンにいたときはスーパーに頼って一日平均1,600円ちょっとで過ごしてましたから、やっぱりだいぶ贅沢ですね。まあでも贅沢してるほうがより「ドイツ」を感じてはいますね。

 

そしてホテルに戻ってからは自分の大事な仕事があります。それは以前の貸し出し容器を返却することです。まずはこないだの夕食で使ったレストランの場所をチェック。昨日は暗い時間帯に移動したということと、ただ先頭についていっただけだったので、場所を調べます。しかしレストランの名前をぼんやりとしか覚えていなかったので、少し場所の特定には苦労しました。Google Mapでホテルから出発したつもりでいろいろMap上を移動します。なかなか見つかりませんでしたが、注意深く探しているとようやく発見。Google Mapではお店の外観もありますから安心ですね。流石現代テクノロジー。ということでそこまで移動して容器を返却します。暗くなる前にお店に来たので、昨日には撮れなかった写真が撮れました。

昨日の夕食会場

そして店内に入って容器を返却。拙い英語でも容器を見せればすぐに対応してもらえました。なおそこで出てきた店員さんは昨日と同じ方。なので自分の顔を見た瞬間にニコニコ笑っていました。まあそりゃあ昨日に集団で食事して、そのうちの日本人で、しかも覚えたてのドイツ語でいろいろ変なことを言ってたもんだから覚えてますよね。

 

容器の返却後は再びホテルに戻り、少し作業です。事務的な作業や先ほどの数学の議論の整理などをしていました。少し時間が経つともう夕食の時間です。なお前述した通り、今日は主催者の2人が残って大学での作業をしなければならなかったので、全員での食事会は無しです。というわけで今回は日本人グループに混ぜてもらうことにしました。なお現地の方も2人参加。

 

今回もまたカレーヴルストです。

研究集会2日目: おいしそうなカレーヴルスト

せっかくなら他のも挑戦すればと言われそうですが、他のは量が多すぎるんですよね。なのでヴルストが料理の中では一番量が少ない部類だと思います。値段もメインディッシュの中では一番安いです。まあ実際はそれすら完食できないんですけどね……

 

こちらも持ち帰りを依頼します。なお昨日少し新たなドイツ語を仕入れてきたので、披露してみます。今回は3つ。まずは"Ich möchte das bitte haben."です。これは英語だと"I would like to have this, please."ということで、とりあえず注文の際に使えます。そして"Könnten Sie es einpacken, bitte?"です。これは英語だとよく分かりませんが、翻訳機だと"Could you wrap it up, please?"となります。要するに"einpacken"というのはパッキング、すなわち余った料理を持ち帰れるようにしてくれるという意味です。最後は"Mit der Kreditkarte, bitte."です。これは"With the credit card, please."ということですね。

 

使ってみるとどれもちゃんと聞き取ってくれました。なお持ち帰りが成功した際には手を擦り合わせながら"Herzlichen Dank!"と言うとやっぱりにこっと笑ってくれます。嬉しい。

 

ちなみに実際に使う前に現地の方のリアクションを聞いてみましたが、「もちろん伝わるけど"ö"の発音を気を付けるといいよ」とアドバイスをもらいました。カタカナで書くと"möchte"は「メヒテ」、"könnten"は「コンテン」となります。しかし彼らからすると、例えば「メヒテ」とカタカナっぽく発音すると"mächte"として認識される可能性があるとのこと。なお"mächte"は「権力」を意味する"machte"の複数形です。"ö"は口を「お」の形にしながら「え」と発音するようです。難しい。興味のある方はそれぞれの発音を比較してみてください。

de.wiktionary.org

de.wiktionary.org

なおこれはもちろん夕食中の会話のひとつですが、これ以外にもいろいろとたくさんお話をしました。全体の会話のうちの半分くらいしか理解はできませんでしたが、少しずつでも交流が深まっていることを実感します。他には例えばドイツ語で「美味しい」を意味する言葉として"lecker!"というのを学びました。これも今度使ってみましょう。

 

そういえば話題のひとつに上がっていたことですが、どうやら少なくとも今回の相手の2人はHaim Brezisの関数解析のテキストを知らないようでした。逆に関数解析のテキストは何を知っているか聞くと、Walter Rudinだそうです。サンプルは2人しかいませんが、意外なところで違いを発見。もちろんLadyzhenskaya-Solonnikov-Ural'cevaの結果を使いたいが詳細までは読みたくないという認識は同じのようですね。

 

ちなみに先ほどの料理ですが、飲み物と合わせて8.7ユーロ(=1,218円)です。最初の夕食のバーガーに比べると比較的落ち着いた価格ですね。それでもお腹はいっぱいですよ。そして帰宅。今回はこんな感じでパッキングされていました。

研究集会2日目: 持ち帰った夕食の様子

パッキングの方法もレストラン毎に全く違いますね。いろいろ観察してみると面白いことがいっぱいです。

 

その後もブログを書き進めたらすぐにシャワーを浴びて就寝。あ、もちろん就寝前にパッキングした料理も楽しみましたよ。それではおやすみなさい。

 

~ 2023年2月15日(水) ~

 

おはようございます。さて、ここから先の記録は18日の土曜日に書いています。なので全体的にうろ覚え。まあ写真は撮っていますから、写真を見ながら思い出していきましょう。

 

この日は少しだけ寝坊した気がします。流石に連日の疲労が少しずつ蓄積してきていました。それゆえにブログを書く時間もありませんでした。

 

この週間のスケジュールは、まず8:30くらいに起床。そして着替えてからホテルの朝食バイキングを済ませ、9:30前くらいにホテルを出発します。そして研究集会は10:00開始。終了時間は日によってまちまちですが、遅くても17:00には終了します。その後はいったんホテルに戻り、再び集合して夕食です。夕食は19:00前くらいに開始し、終了は21:00~22:00くらい。そしてホテルに戻ってシャワーを浴びたりすると23:00になっている感じです。なので連日がっつり体力を消費します。もちろん昼食や夕食中のコミュニケーションも全部英語なので、そういう面でも体力を消費します。

 

確かこの日の天気は晴れ。しかし昨日より少しだけ曇っていた気がします。午前の講演を聞いた後は昼食。なお昼食は学食ですが、その学食の名前は"Mensa"というそうです。我々の場合はこれは「メンサ」と読み、いわゆる高IQの人向けの会員制グループのことを指しますね。なおここでは「メンザ」と読みます。これについて聞いてみると、どうもドイツではどこでも"Mensa"と言うらしい。なので別にこの大学の特別な名称ではないようですね。後から調べてみると、確かに"Mensa"は「学食」を意味するドイツ語でした。そして今日の写真です。

研究集会3日目: お昼の学食

これは何かというと、茹でたじゃがいもにカレー味の野菜が添えられています。少しですが皿の下にスープカレーがあります。なのでまあ日本でいうとこのスープカレーのご飯をじゃがいもに置き換えたものですね。おいしいです。価格は昨日と同じ7.1ユーロ(=994円)。もしかしたらここでの価格は一律で決まっているのかもしれませんね。

 

なおドイツのじゃがいもはとてもおいしく、ご飯代わりのポピュラーなものとなっています。そこでこのじゃがいもについて聞いてみると、大きさは写真のものが一般的らしいですね。昨日は巨大なじゃがいもでしたが、あれは少し特別なものだったようです。やはり量は多かったですが、今回は全部食べ切りました。現地の方からも"Nice fight!"と言ってもらえました。いやはや毎日がフードファイトです。

 

そして今日の予定ですが、今日は少し講演は早めに終わり、その後は3時間ほどハノーファーの中央駅周りを観光します。観光の際に外部からガイドをお招きし、ガイドの方からいろいろ説明を受けながら3時間練り歩きます。この観光はもちろんとても有意義で楽しかったですが、かなり疲れもきました。というのは、まず3時間歩いたこと。そして多くの時間を外で過ごし、夕方に寒くなってきたこと。また当然ガイドの方は英語で説明をするので、英語をずっと集中して聞き取り続けたこと。なのでぶっちゃけ講演を聞くよりも疲れたかも……

 

なおやはり自分の英語力ではガイドの方が話していることの1割も理解できませんでした。もちろん数学の議論ではないですし、しかも雑談でもないです。多くはハノーファーの歴史に関する話だったので、全体的に語彙も難しく歴史のバックグラウンドがゼロの状態だとかなりハイレベルなリスニング能力が必要になります。おそらくですが話していた歴史的内容の多くは戦争に関するものだと思います。戦争で多くの建物が壊れてしまい、その後にがんばって再建したという内容だったはずです。ただ、おそらくですが一部の建物は壊れずにずっと残り続けたというようなことを言っていたと思うのですが、はたして自分の読解力は正しかったのだろうか……

 

そこで唯一理解できた話は、Gottfried Wilhelm Leibnizに関する話です。もちろん皆さんも積の微分公式の一般化であるLeibnizの公式はご存じでしょう。あのLeibnizです。このハノーファーにはLeibnizの名を冠したものがたくさんあるようです。中にはLeibniz-Keksというクッキーまで。後でチェックしてみましょうか。

en.wikipedia.org

最後に、この観光中に撮影した写真を載せていきます。

ハノーファー観光中の写真たち

本当にこのハノーファーの中心部は中世をイメージした異世界転生モノの舞台にぴったりというか、あるいはゲームのRPGに出てくる舞台にぴったりというか……この付近をじっくりと観光できたのはいい経験になりましたね。

 

しかし先に書いた通り、同じくめちゃくちゃ疲労もきました。確か観光が終了してガイドの方が帰られたのは18:30くらいだったかなと思います。そしてそのまま流れで夕食へ。実は今回の夕食会場は、ハノーファー到着初日に日本人グループと行った場所と同じでした。しかも対応してくれた店員さんも同じ。なのでやっぱり自分たちを覚えてくれていました。今回チャレンジしたのは"Schnitzel"というものです。カタカナだと「シュニッツェル」でしょうか。

研究集会3日目: おいしそうなシュニッツェル

これに関しては到着初日に日本人グループの方から教えてもらっていましたが、実際に食べるのは今日が初めて。まあでもこの見た目からも分かるように、めちゃおいしいです。どういうものかというと、薄切りの豚肉(生姜焼きくらいの薄さ)を揚げ焼きしたものです。なのでイメージはとんかつですが、肉が薄いという点と、揚げ焼きなので衣も若干薄めという点が異なります。なおどうやら調べてみると、もともとのSchnitzelは豚肉でもなくて牛肉のようですね。オーストリア発祥らしいです。とはいえ少なくともここでは"Schnitzel"とは豚肉のものがスタンダードな気がします。

 

以前対応してくれた店員さんに早速昨日覚えた"lecker!"を披露すると、グータッチをしてくれました。楽しい。そしておいしいですがもちろん当然のように食べきれない。持ち帰りましょう。なお以前は頑張って英語で持ち帰りを依頼しましたが、今回は"Könnten Sie es einpacken, bitte?"を覚えてきたので披露してみます。するとまたニコニコしながらパッキングしてくれました。いやあ大変助かります。なお値段は22.9ユーロ(=3,206円)。そして一緒に頼んだオレンジジュースが3.3ユーロ(=462円)です。やっぱり結構リッチなお値段……まあ、気にせず楽しみましょうか。

 

ちなみに夕食の会話では新しくドイツの数字を覚えようと奮闘していました。なかなか覚えるのが大変ですが、ドイツの数字は

0: null, 1: eins, 2: zwei, 3: drei, 4: vier, 5: fünf, 6: sechs, 7: sieben, 8: acht, 9: neun, 10: zehn, 11: elf, 12: zwölf

です。

 

少しコメントをしておくと、"null"に関しては有名ですよね。プログラミングで出てきたり、数学でも"null set"などで出てきます。そして1の"eins"について。日本でも「アイネクライネ」という言葉はよく聞くのではないかなと思います。これは「アイネクライネナハトムジーク」の略で、ドイツ語で書くと"Eine kleine Nachtmusik"です。モーツァルトが作曲した有名な曲の1つですね。そしてこれの訳は「小さな夜の曲」です。"Eine"は"eins"の変形です。そして"kleine"が「小さな」を意味する"klein"の変形。"Nachtmusik"はNacht+musikであり、"Nacht"は"night"で"musik"が"music"ですね。まあなのでこれに出てくる"Eine"は英語でいう不定冠詞"a"に相当しているわけです。ドイツ語では不定冠詞にも1に相当する言葉を使います。2の"zwei"ですが、カタカナでも「ツヴァイ」という表現はちょくちょく見かけますよね。そのツヴァイが"zwei"です。

 

他は例えば9についてですが、"neun"は「ノイン」と読みます。英語のように「ナイン」と発音すると、これは"nein"となり、英語の"no"に相当してしまいます。似ていますので注意ですね。12の"zwölf"は「ツヴェルフ」と読みます。11の"elf"が「エルフ」なので、「ツヴァイ」と組み合わせたというイメージです。あるいは英語の"twelve"をイメージしてもいいです。というのは、ドイツ語だと"w"は「ヴ」と発音し、"v"は「フ」と発音するからです。例えばヴルストは"wurst"で、水を意味する"wasser"は「ヴァッサー」です。一方で"Hannover"は「ハノーファー」、そしてありがとうを意味する"Vielen Dank"は「フィーレンダンク」と読みます。

 

また1から12を挙げた理由はお分かりかと思いますが、それ以降は英語と同じような数え方をするからです。13以降はdreizehn, vierzehn, fünfzehnと続くわけです。

 

まあこれ以外にもいろいろと話は盛り上がりましたが、やはり連日の疲れや観光での体力消費もあり、途中で数名は早めに会計して抜けていました。一応自分は最後までいましたが、自分もだいぶヘトヘトになっていましたね。帰った後のパッキングはこんな感じでした。

研究集会3日目: 持ち帰った夕食の様子

またまたシャワー後に余った夕食を平らげてから就寝。おやすみなさい。